クラスメソッド バンクーバーだより: Magic: The Gatheringで遊べるお店
こんにちは、虎塚です。
今回は、バンクーバーでMagic: The Gathering (マジック:ザ・ギャザリング、略してmtg) を遊べるゲームショップを紹介します。また、バンクーバーのお店でマジックを楽しむ上での私見のポイントをお伝えします。
慣れない土地で暮らすにあたり、趣味の活動をそれまでと変わらず続けられるかどうかは、生活の質を左右する大事なポイントのひとつです。自分はアナログゲームをするので、居心地のよい遊び場を求めて、ゲームショップにいくつか遊びにいってみました。
mtgに興味がある方もない方も、バンクーバーオフィス社員の地元体験レポートのひとつと思ってご覧ください。
Magic: The Gatheringとは
mtgは、20年以上の歴史があるトレーディングカードゲーム (TCG) です。多言語に展開されていて、世界中にたくさんのプレイヤーがいます。さまざまな都市で毎月のようにグランプリがおこなわれているほか、毎週金曜にローカルのゲームショップが開催するFriday Night Magicというイベントもあります。
- 公式サイト: MAGIC: THE GATHERING
「最初の現代版トレーディングカードゲーム」、「もっともよく遊ばれているTCG」、「TCG試合による最高収入記録」など、複数のギネス世界記録が認定されています。
ゲームショップの探し方
mtgで遊べるお店は、開発元であるWizards of the Coast社の公式サイトで探します。
検索ボックスに「Vancouver」と入力すると、検索候補の地域名が表示されます。「Downtown, Vancouver, BC, Canada」を選ぶと、バンクーバーにあるmtgで遊べるゲームショップが一覧で表示されます。お店の名前、所在地、イベント開催予定などを確認できます。
お店情報
イベントに参加してみた4つのゲームショップの特徴と、クラスメソッド バンクーバーオフィス(ダウンタウンのWaterfront)からのアクセス方法を記述します。
Magic Stronghold Games and Accessories
まずは、Magic Stronghold Gamesです。バンクーバーで一番有名なお店で、mtgの大きなイベントを頻繁に開催しています。2016年5月のGrand prix Torontoにもブース出展していました。"バンクーバーの晴れる屋"と勝手に呼んでいます。
Friday Nigh Magicは、なんと3つのフォーマットで開催されています。これなら仕事帰りに参加することもできそうです。
- 18:00開始 : コマンダー戦
- 19:00開始 : スタンダード
- 21:00開始 : ドラフト
店内にはとても大きなプレイスペースがあります。テーブルとテーブルの間が広く、1席1席のスペースも広いです。お店のすぐ裏がスターバックスなので、お腹が空いても大丈夫。また、店内にトイレが複数あり快適です。
訪問記 (2016.06.25)
休日にEldritch Moonの発売記念イベントに参加しました。店内には子どもが数名いましたが、mtgのイベント参加者は大人ばかりでした。約20名が参加して4回戦しました。女性プレイヤーも3、4人いました。
今回紹介するお店の中で、初対面にもかかわらず向こうから話しかけてくれる人が一番多かったのがこちらのお店でした。最初は仲良しグループで固まっているように見えたのですが、参加してみると皆さん気さくで、カードのトレードを持ちかけられたり、対戦外のマッチをしようと誘われたりしました。
アクセス
Burrard駅からKing George行きのExpo Lineに乗って、Patterson駅で降ります。乗車時間は約15分です。ただし、駅からお店まで約15分ほど歩きます。
駅を出てPatterson Ave沿いに歩き、Kingswayにぶつかったら左に直進します。はるか彼方に見える水色と白のビルの隣、公民館のような古い建物が目的地です。
もしくは、駅からCentral Parkという大きな公園を斜めに横切っていく方法もあります。晴れた夏の日には、こちらの道のほうがおすすめです。木立の陰は涼しく、リスが歩いています。
行き帰りが遅い時間帯になるときは、乗車時間が約50分と長くなりますが、バスを利用したほうが安全だと思います。お店のすぐ裏にバス停があります。
行きは、W Pender St at FS Burrard Stから19番バス (Metrotown Station行き) に乗って、Kingsway at Lincolnで下車します。帰りは、逆方向の19番バス (Downtown行き) に乗ります。
Wally's Pro Sports
Wally's Pro Sportsは、East Vancouverにあるお店です。奥に向かって細長い店内に、15人も座れば満員になるプレイスペースがあります。客の多くが、小学生から高校生くらいの子どもです。
Friday Night Magicは18時に開始で、フォーマットはスタンダードです。参加費はたったの2カナダドルで、上位3位に入ると賞品のパックがもらえます。上位3位に入れなかった場合は、20面体ダイスを皆の前で振り、最大値が出るとパックをもらえるようです。
(店内の写真は、小さい子どもがたくさん写ってしまうため、撮影を遠慮しました)
訪問記 (2016.05.27)
シフト休の日に、Friday Night Magicに参加してきました。20人くらい参加者がいて、半数以上が小学生です。スタンダードで4回戦スイスドローをしました。親切そうな店主さんから、どこから来たのかとか、バンクーバーにどれくらいいる予定なのかとか話しかけてもらって、会話しました。
イベントが終わる頃には、大人が車で迎えにきて、複数の子どもたちをまとめて乗せていきました。店内は安全だし、子どもはゲームに熱中して大人しく過ごすので、このお店は一種の学童保育のような場所としても機能しているのではないかと思いました。
アクセス
EB w Hastings St at NS Granville Stから135番バス (SFU行き) に乗り、EB E Hastings St at FS Nanaimo Stで降ります。乗車時間は約16分です。バス停からお店まで徒歩5分です。帰りは、同じ135番バス (Burrard駅行き) に乗ります。
The Connection Games & Comics
The Connection Games & Comicsは、大通り沿いに忽然と存在するゲームショップです。Prereleaseイベントを深夜0時からはじめる類のお店ということもあってか、客は熱心なプレイヤーが多く、大人がほとんどです。小さな赤ちゃんを連れた大人の参加者はいましたが、子どもは見かけませんでした。
プレイスペースは広く、8人ドラフトを最大4テーブルで同時開催できそうです。
入ってすぐのあたりに広めの飲食スペースがありました。店の奥にはトイレもあって安心です。
Friday Night Magicは18時から開始で、フォーマットはブースタードラフトです。
訪問記 (2016.06.24)
Eldritch Moon発売記念のWeekend Draft-a-thonに参加してきました。single elimination (=1回負けたらおしまい) の8人ドラフトで、1回18カナダドルです。受付の開始時刻に行ったらほとんど人がおらず、8人そろうまで20分くらい待ちました。上のがらんとした写真はその時のものです。しかし、最終的には席がほぼすべて埋まるほど人が来ました。
ドラフトはとてもカジュアルに運用されていて、隣の人にパックを回す時に「Draft!」と律儀に声を出す人はまったくいません。パックを全員で一斉に回すことをしないので、pickが遅いプレイヤーの手元にはいくつも山が滞留していました。これくらいカジュアルなほうが、自分のような初心者には気楽でよいですが。
アクセス
Burrard駅からVCC-Clark行きのMillennium Lineに乗り、Commercial駅で乗り換えます。降りたホームから渡り廊下で別のホームに移動します。
Columbia経由Waterfront行きのSkytrainに乗り換えて、Renfrew駅で降ります。駅からお店まで徒歩3分です。乗り換えが必要ですが、乗車時間は約15分で、ダウンタウンからのアクセスは良好です。
Big's Pete's Collectibles
Big Pete'sは、North Vancouverにあるゲームショップです。店内にはボードゲームやフィギュア、ゲームをモチーフにしたTシャツなども販売されています。客層の中心は、小学生から30代くらいのようです。
細長い店舗の奥に、ぎゅうぎゅうに詰めれば30人強が座れるくらいの狭いプレイスペースがあります。プレイスペースの端にクーラーボックスがあり、水や清涼飲料水が冷えています。隣のカゴにはスナック菓子やチョコレートが入っています。子どもたちがそれらを引っつかんでレジに行き、小銭で支払いをしている様子は、まるで駄菓子屋さんのようです。
Friday Night Magicは18:30開始で、フォーマットはドラフトです。また、毎週火曜にもTuesday Night Magicと称するイベントを開催していて、そちらのフォーマットはスタンダードです。
(店内の写真は、小さい子どもがたくさん写ってしまうため、撮影を遠慮しました)
訪問記 (2016.07.16)
休日にEldritch MoonのPrereleaseイベントに参加しました。参加者は34人で、小学生から大人まで様々な人がいました。カップルで遊びにきているプレイヤーもいました。基本的なルールを理解していない初心者プレイヤーもいましたが、まわりのプレイヤーが親切に解説してあげていました。
非常に恰幅のよい男性がイベントを仕切っていて(彼が店主のBig Peteでしょう)、ラウンドの開始終了のたびに、鋭い口笛で皆の注意を引いていました。とても雰囲気の良いお店でした。
アクセス
Waterfront駅から15分ほどシーバス (船) に乗ってLonsdale quay駅まで行きます。マーケットを抜けてLonsdale Aveの坂道をどんどん登ると、港から徒歩8分ほどでお店に着きます。
バンクーバーのゲームショップでmtgを楽しむポイント
さて、バンクーバーのゲームショップで何回か遊んでみて、日本で遊ぶ時には気にしなかったことをいくつか感じたので共有します。
帰りが遅くなる時は安全に気をつけよう
Friday Night Magicのように夕方はじまるイベントでは、4回戦くらい遊ぶと21〜22時になります。バンクーバーは治安がよいですが、東京よりも街角の明かりが少ないですし、歩行者の数も少ないです。
帰りが遅くなるときは、帰り道や交通手段を事前に確認しておきましょう。天候や交通手段などに不安がある時は、無理に最後までねばらずに、安全を優先して対戦を途中で下りましょう。
リミテッド形式のイベントにも構築デッキを持っていこう
ドラフトやシールドなどリミテッド形式のイベントでは、その場でパックを開けてデッキを作るので、事前にデッキを用意する必要はありません。しかし、それでも構築デッキを持っていったほうが楽しめそうです。
バンクーバーのゲームショップでは、東京以上に、初対面の人が気さくに話しかけてくれます。ドラフト参加者が集まるのを待つ間や、イベントの前後などに、「フリーで遊ばない?」と知らない人から誘われることがたびたびあります。デッキ(スタンダード形式でよいと思います)を1つ持ち歩いていれば、こういった機会に遊ぶことができます。もちろん、ヒマそうにしている人を見かけたら、自分から誘うこともできます。
トレーディングを楽しもう
日本のゲームショップでは、店内での客同士のカードトレードが禁止されていることがほとんどです。しかし、バンクーバーのゲームショップではそういった制限を見かけません。お店によりますが、トレードOKのところが多いようです。実際、プレイヤー同士が店内でカードバインダーを見せ合って交換している様子を見かけたり、イベントで対戦したプレイヤーからトレードを持ちかけられたりしました。
せっかくなので、欲しいカードがあれば交渉してみるとよいでしょう。欲しいカードがなくても、トレードを持ちかけられたら会話をしてみると楽しいかもしれません。
おわりに
バンクーバーのmtgプレイヤーは英語が下手な外国人にも親切で、どこのゲームショップに行っても今のところ楽しく過ごせています。これからも時々イベントに遊びに行ってみようと思います。
クラスメソッドでは、日本、バンクーバー、ベルリンで一緒に働く仲間を募集しています!
それでは、また。